同朋婦人会中止のお知らせ

新型コロナウィルス肺炎の終息の見通しが立たないので、5月11日の同朋婦人会は残念ながら中止といたします。6月以後は様子を見た上で決めたいと思います。
近代以降今日に至るまで、日本人の生き方は大まかに言って二種類あると思います。一つは神仏に祈って病気や災害を除き幸せを得ようという道。今一つは科学技術の力によって困った問題を克服し幸福になってゆこうという方法であります。このいずれもこれまでの難関に対しては多少の力になったとしても完全に解決はできませんでした。
今回の新型コロナウィルス肺炎について、科学の力でいくらかの対応はできても、完全に打ち勝つことはおそらく難しいのではないかと思われます。
浄土真宗の教えは、この世の道理に従って豊かなくらしを築いてゆこうという教えであります。決して困ったことを無くして思い通りにしようという道ではありません。この世間は私たちの願いや祈りをこえて、想像もしなかったことがおこってくるところであると教えています。そして起こってきた事象によっては、自分の判断や見通しが完全に否定され途方にくれることもありますが、それによって現実に立ち返らされるということがあります。身に持ち上がってきたことが、どれほど大変であり、悲惨であっても、これが現実であると頷くことができれば生きていく覚悟が生まれます。先輩達が過去において様々な危機を何度も乗り越えていったことを思い起こしております。
大震災、大水害、経済恐慌、そして戦争等に会いその都度立ち上がっていったことを知っています。
ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授が一週間ほど前に新型コロナウィルス問題について「今やもはやコロナウィルスとの戦いではない。コロナウィルスと共存していくべき」と発言されています。そして「この宇宙にはコロナウィルスだけでなくて、様々な病原菌が散在している。それらと共存して生きていくべきである。」と言葉を重ねておられます。
法(道理)の立場から言えば、この宇宙は人間が中心になって動いているのではなく、無数のいのちあるものが共存して成立っている世界といえます。それらの生きものは、私達が望むように人類を助けていったものも居るが、同時に私達の希望を奪い、苦難におとし入れるものもありました。双方とも在るべくして在るものであり、私達を有形無形に育てる存在としてあると思っております。今回の新型ウィルス騒動が、今まで見落としていた多くのことに気づくことができれば、この困った騒動もあながち無駄なことではないと思われます。
どうかこれからの毎日を今までよりも一層大切な一日として過ごされますよう念じます。                                         合掌

2020年05月09日